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口頭

中性子回折によるSiO$${}_{2}$$ガラスの高温高圧下での相転移/緩和の検証

服部 高典; 佐野 亜沙美; 稲村 泰弘; Yagafarov, O.*; 片山 芳則*; 千葉 文野*; 大友 季哉*; 舟越 賢一*; 阿部 淳*; 町田 真一*; et al.

no journal, , 

石英ガラスはSiO$${}_{4}$$四面体を構成ユニットとした非晶質固体である。四面体が互いに頂点共有し、多員環(中距離秩序)をつくっているため構造中に隙間が多く、加圧により顕著な密度の増加が見られる。常温下で約8GPaまで加圧すると、中距離構造が変化し、密度が約20%増加する。常温下では、構造緩和が起きないために、脱圧後、密度が元に戻るが、高圧下で加熱すると構造緩和が起き、常圧下に回収した後も高密度状態が保たれる(永久高密度化)。本研究ではこれらの高密度化の微視的機構を調べるために、J-PARC高圧ビームラインPLANETにて、約17GPaまでの室温高圧、及び約10GPaまでの高温高圧下の中性子回折実験を行った。得られたS(Q)と、過去の高圧X線回折で得られているS(Q)を用いて、リバースモンテカルロシミュレーションを行い、原子の3次元配列モデルを導出した。本講演では、得られた構造モデルを基に、高圧常温及び高圧高温下における高密度化機構及びその違いに関して議論する。

口頭

J-PARCの照射後水銀ターゲット容器用運搬キャスクの遮へい設計

原田 正英; 内田 敏嗣; 関島 光昭; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 木下 秀孝; 高田 弘

no journal, , 

J-PARCの核破砕中性子源では、大強度3GeV陽子ビームを水銀ターゲットに入射させ、発生する中性子ビームを様々な実験装置に供給している。ステンレス316L製の水銀ターゲット容器は、ビーム照射等に伴う材料特性の劣化のため、最大でも5000MWh程度の照射後に交換する計画である。照射後水銀ターゲット容器は、物質・生命科学実験施設の保管スペースに一時的に保管した後、J-PARC内の別の保管用建屋に運搬し、保管する計画である。この運搬のためには、専用の運搬キャスクを準備する必要があり、平成28年度その準備に着手した。運搬キャスクは、高度に放射化した照射後水銀ターゲット容器を収納し、運搬キャスク表面の線量が所内輸送基準(2mSv/hr以下)を満足する遮へいが必要となる。そのため、照射後水銀ターゲット容器実機の線量実測値を活用し、粒子輸送計算コードPHITS及びMCNPX、誘導放射能計算コードDCHAIN-SPを駆使して、精度の高い遮へい計算を行った。その結果、鉄で、最大厚さ22.5cmの遮へいが必要であることが分かった。

口頭

MLF低温水素システム用ヘリウム冷凍機の性能回復への取り組み

麻生 智一; 勅使河原 誠; 長谷川 勝一; 武藤 秀生; 青柳 克弘; 野村 一隆; 高田 弘

no journal, , 

物質・生命科学実験施設(MLF)の核破砕中性子源では、ターゲットで発生した高速中性子を冷中性子に冷却するために、超臨界圧(1.5MPa)の低温水素(18K)を3基のモデレータに供給し、発生する核発熱(約3.8kW)を強制方式で冷却する。水素系の冷却はヘリウム冷凍機で行う。これまで、中性子利用実験のために約2-3ヶ月の連続運転を行ってきたが、2015年から冷凍機内の熱交換器と内部吸着器(ADS)で運転中に圧力損失が増加し、冷凍機の冷却性能が低下して長期間の安定運転に支障を来す状態となった。冷凍機昇温後の運転再開時には圧力損失は解消されることから、水分や窒素などの不純物が原因と考え、熱交換器とADSの再生などの対策を施したが、状況は改善されなかった。一方、熱交換器入口配管で紫外光による油の反応があったため、油の蓄積が原因となり得ると判断し、2016年夏季保守期間に、熱交換器をフロン洗浄してADSを新品に交換した。11月から再開した運転では、圧力損失の増加は生じていない。

口頭

J-PARC水銀ターゲット容器の堅牢性向上へ向けた設計・製作および検査手法の改良

羽賀 勝洋; 涌井 隆; 若井 栄一; 粉川 広行; 直江 崇; 高田 弘

no journal, , 

2015年に500kWの陽子ビーム出力で運転中であった水銀ターゲットの保護容器で不具合が生じたため、その原因分析を行ってきた。その結果、これらの不具合は設計段階の解析評価で予見することが困難な条件、つまり材料選定や接合・溶接手法、試験検査を含めた製作手順などの要因により、容器壁内に微小な初期欠陥が生じた事に起因する可能性の高いことが分かった。このような不具合の再発を防止し、高出力運転における水銀ターゲット容器の堅牢性・信頼性を向上させるため、ワイヤー放電加工を用いた部材製作で溶接部を減らすとともに、放射線検査、超音波検査を積極的に導入し、溶接・接合部の健全性を確認する方針とした。具体的には体積発熱の大きな前半部は、水銀容器と保護容器を含めて全てステンレスのブロックから切り出す一体構造とし、後半部も部材点数を減らすことで、全体の溶接線長さを70%低減している。また、超音波検査は新たな計測手法の検討を行っており、初期欠陥の検知精度を向上させるべく改良を行っている。本発表では、これらの設計・製作・検査手法の改良と、新たな水銀ターゲット容器の製作状況について報告する。

口頭

偏極パルス中性子イメージングによる稼働状態下における小型モーターの磁場観察

廣井 孝介; 篠原 武尚; 林田 洋寿*; Parker, J. D.*; 及川 健一; Su, Y. H.; 甲斐 哲也; 鬼柳 善明*

no journal, , 

効率の高いモーターを開発する上で、稼働状態のモーター内部の磁場分布を測定し、それを設計値と比較することは重要であるにもかかわらず、その観察技術は確立されていない。我々は偏極パルス中性子を用いた磁場イメージング法を利用することで、モーターを回転させた状態でその内部磁場や周辺空間の磁場を非破壊かつ数cm角の広い視野で観察することが可能となり、この問題を解決できると考えた。本研究では、MLF BL22螺鈿の偏極パルス中性子イメージング実験装置を用いて、稼働状態のモーターの磁場観察実験を実施した。実験では小型のモデルモーターを21.5Hzの交流電流により回転させ、交流磁場の各位相における偏極度分布をこれまでに開発した交流磁気解析手法により得た。直流電流印加時の静止状態における偏極度分布像と稼働状態の偏極度分布像を比較すると、モーター内部の偏極度分布に差異が観測され、稼働状態下におけるモーター内部の損失に起因する磁場分布の変化を捕らえることに成功した。

口頭

J-PARCの中性子源モデレータ用湾曲形状Au-In-Cd合金デカップラーの開発状況

大井 元貴; 勅使河原 誠; 原田 正英

no journal, , 

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)では、3GeV陽子ビームを水銀ターゲットに入射して中性子を発生し、超臨界水素モデレータで減速してから実験装置にパルス状の中性子ビームとして供給している。モデレータと反射体の設計寿命は30,000MWhであるため、現在モデレータと反射体2号機の製作を進めている。モデレータ1号機では、供給する中性子パルスの時間幅を短くするためにAg-In-Cd合金デカップラーを使用しているが、残留放射能の低減のために2号機ではAu-In-Cd合金デカップラーを採用した。これまでに平板形状Au-In-Cd合金の製作、等方圧加圧接合(HIP)の研究試験を行い、これを使用して反射体2号機を製作した。次に、曲率の異なる球面を組み合わせた湾曲形状をもつモデレータに合わせた、Au-In-Cd合金の製作とHIP加工を行っている。モデレータは多重容器構造であり、HIP加工後にAu-In-Cd合金から1$$sim$$2mmの距離まで削り出すため、HIP前の製作精度が求められる。この課題に対して、Au-In-Cd合金を鋳型に溶かして整形する手法を採用した。

口頭

新しいマンガン化合物Mn$$_3$$RhSiの構造と磁性

山内 宏樹; 社本 真一; 近藤 啓悦; 石角 元志*; 萩原 雅人*; Chi, S.*; Fernandez-Baca, J. A.*

no journal, , 

近年、空間反転対称性を欠く結晶における磁性に関心が集まっている。$$beta$$-Mnを基にしたCo-Zn-Mn合金における室温スキルミオンはその一例である。$$beta$$-Mnは、立方晶構造中に非等価な二つのMnサイト(I: 8${it c}$, II: 12${it d}$)を持ち、磁性を担うMn-IIが三角格子鎖上のスピン間のフラストレーションにより、低温でスピン液体状態にあることが知られている。$$beta$$-Mnをベースとする化合物として、他にもMn$$_3$$TX(T=Co, Ir; X=Si, Ge)が報告されている。その構造は、$$beta$$-MnのMn-IがT, X元素で置換されたもので、空間反転対称性を持たない。最近、我々は新規化合物Mn$$_3$$RhSiの合成に成功し、構造と磁性の情報を得るために、粉末中性子回折実験を行った。その結果、結晶構造がMn$$_3$$TX(T=Co, Ir; X = Si, Ge)と同じ立方晶$$P2_13$$であること、$$T_{rm N}$$=190Kの反強磁性体であり、三角格子を形成するMn副格子上の磁気モーメントが120$$^circ$$の角度を成すノンコリニアな磁気構造をとることを明らかにした。

口頭

JRR-3利用施設及び中性子ビーム実験装置の現状報告

下条 豊; 坂田 茉美; 林 和彦; 川名 大地*; 浅見 俊夫*; 杉浦 良介*; 大河原 学*

no journal, , 

日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR-3は現在停止中で、研究炉加速器管理部をはじめ関係部署が再稼働に向け活動している。その中で利用施設及び中性子ビーム実験装置においても安全管理に関する取組みを行い、利用運転再開のために保守点検を行うとともに動作確認作業を進めた。今回は安全管理に関する取組みと中性子ビーム実験装置の現状を報告する。

口頭

空蝉によるYIGスピン波の絶対値強度の見積もり

社本 真一; 伊藤 孝; 森 道康; 前川 禎通; 梶本 亮一; 稲村 泰弘; 中村 充孝; 河村 聖子; 柴田 薫; 松浦 直人*; et al.

no journal, , 

Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$(YIG)の動的磁化率についてはこれまで報告例がないことから、J-PARC/MLFの中性子非弾性散乱装置を用いて得られたスピン波の動的磁化率$$chi"(E)$$について報告する。

口頭

結晶PDF解析及びMEM解析を用いたプロトン伝導性酸化物Ce$$_{1-x}$$La$$_{x}$$O$$_{2-x/2}$$の構造解析

猿渡 康治*; 長崎 正雅*; 樹神 克明; 井川 直樹; 石垣 徹*

no journal, , 

酸素欠損をもつペロブスカイト型酸化物Ce$$_{1-x}$$La$$_{x}$$O$$_{2-x/2}$$について、中性子回折法を用いた平均および局所構造解析を実施した。結晶PDF(原子対相関関数)解析では原子間距離に幅があり、格子内で原子が乱れて存在していることを示唆する結果を得た。発表では、最大エントロピー法解析(MEM)により得た平均構造と結晶PDF解析より得た局所構造の違いを検討する。

口頭

フラストレートした一次元量子スピン系Cs$$_{2}$$Cu$$_{2}$$Mo$$_{3}$$O$$_{12}$$の磁気構造

安井 幸夫*; 藤村 明央*; 大森 喜由*; 井川 直樹; 松川 健*; 吉田 幸彦*; 星川 晃範*; 石垣 徹*

no journal, , 

スピン${it S}$=1/2をもつCu$$^{2+}$$イオンがCuO$$_{4}$$四角形を形成し、それが辺共有で一次元的に連なった構造をもつCuO$$_{2}$$リボン鎖では、最近接交換相互作用$$J_mathrm{1}$$が強磁性的で、次近接交換相互作用$$J_mathrm{2}$$が反強磁性的なので、$$J_mathrm{1}$$$$J_mathrm{2}$$が競合し特異な量子磁性の出現が期待される。これら一次量子スピン系物質の一つCs$$_{2}$$Cu$$_{2}$$Mo$$_{3}$$O$$_{12}$$について、磁気的特性に関与する磁気構造を解析するため、粉末中性子回折実験を実施した。その結果、$$T_mathrm{N}$$ = 1.85K以下で磁気反射を観測した。これら磁気反射は全て核反射上で観測されたこと、本物質では単位格子内にCu$$^{2+}$$イオンが16個存在することを考慮すると、本物質の磁気構造はcollinearな反強磁性構造であることがわかった。

口頭

中性子非弾性散乱の実空間ダイナミクス解析の現状

菊地 龍弥; 中島 健次; 川北 至信; 脇本 秀一; 池内 和彦*; 藤田 全基*; 梶本 亮一; 稲村 泰弘; 鈴谷 賢太郎; 川崎 卓郎; et al.

no journal, , 

中性子利用セクションでは、J-PARCのMLFに設置された四季、AMATERASを用いて2011年頃から中性子非弾性散乱スペクトルS(Q, E)を実空間スペクトルに変換することで、実空間におけるダイナミクスを研究している。実空間スペクトルとして空間、エネルギーともに変換したVan Hoveの時空相関関数G(r, t)と空間のみ変換したG(r, E)が基本になる。これまでに様々な物質についてこれらの関数の計算を試みている。結晶試料では主にG(r, E)解析、液体試料では主にG(r, t)解析、ガラス試料についてはその両方を行っている。また、結晶試料に関しては粉末試料だけでなく、単結晶試料の実験結果からも2次元空間のG(r, E)の計算にも成功している。発表では、これらの計算結果を紹介し解析の有意な点・問題点について議論を行う。また、解析を広める上での大きな問題になっている実空間関数の解釈の方法について広く議論を行う。

口頭

工学材料回折装置「匠」の現状2016

川崎 卓郎; Harjo, S.; 中村 龍也; 相澤 一也

no journal, , 

J-PARC物質・生命科学実験施設BL19の工学材料回折装置「匠」では、中性子回折を用いた鉄鋼をはじめとした構造材料やセラミックスなど機能性材料の様々な試料環境下での特性と構造の評価、機械部品などの構造物内部の残留応力評価などを行っている。匠では、より高分解能での回折プロファイルの取得や単結晶様の試料評価を目的として背面に新たな検出器バンクを増設し、2次元中性子検出器の導入を進めている他、光学機器や試料環境機器の更新を進めている。また、匠でのデータ処理には専用のソフトウェアが用いられるが、GUIを一新し利便性を向上させた新しいソフトウェアを導入した。さらに、データ解析の面では、格子ひずみや集合組織、相分率評価のためのパターンフィッティングに加えて、中性子回折プロファイルの形状を詳細に解析することで試料内部の結晶欠陥や結晶子サイズなどの微小組織情報を評価可能な解析法の匠データへの適用に取り組んできた。当日は、匠の2016年11月現在における状況と、最近の測定例について報告する。

口頭

J-PARC MLFにおけるパルス強磁場装置の開発

渡辺 真朗; 野尻 浩之*

no journal, , 

近年、中性子や放射光をプローブとした数10T以上の強磁場下で行う実験・研究への要望が増えてきている。J-PARC MLFにおいて、強磁場を利用した中性子実験を行うユーザーの要望に応えるために、パルス強磁場装置の開発を進めている。本装置は、高電圧・大電流パルス電源、強磁場に耐えられるコイルおよび試料スティックからなる。電源の特性は次の通り。コンデンサの最大充電電圧は2キロボルト、出力最大電流は8キロアンペア、繰り返し率は数分毎に1パルス、パルス幅は数ミリ秒。コイルは最大30テスラを発生させることが可能である。インサートは中性子利用実験で標準的に使用されるオレンジクライオスタットに適合するよう設計・製作した。本発表では、完成したパルス強磁場装置の特性・動作試験やビームラインでの動作状況などについて報告する。

口頭

MLFの中性子データ処理環境「空蝉」の現状2016

稲村 泰弘; 中谷 健; 伊藤 崇芳*; 鈴木 次郎*

no journal, , 

「空蝉」は、J-PARC, MLFにおける中性子散乱用データ処理・解析可視化環境の一つであり、多くのビームラインで導入が進められているソフトウェアである。最近は一般的な電気シグナルを同じデータ収集システムに取り込んでイベント記録が可能となったため、それらと中性子データとを組み合わせた処理が必要とされているが、空蝉はそれらのデータ処理に成功している。よって空蝉は今やMLFの解析環境の基盤としての側面も持つようになっている。広く使用されるに従い顕著になってきたユーザーのPC環境での動作が難しいという問題を解決するため、簡単にインストールできるWindows及びMacOSで動作するバイナリ版の空蝉を開発し、平成28年度からユーザーに提供し始めている。また一部コードのオープンソース化なども進め、インターネットなどから簡単に入手できるように対応を進めている。

口頭

パルス中性子透過イメージングによる高周波焼入れ歯車の組織評価

Su, Y. H.; 及川 健一; 篠原 武尚; 甲斐 哲也; 廣井 孝介; 林田 洋寿*; Zhang, S.*; Parker, J. D.*; 松本 吉弘*; 佐藤 博隆*; et al.

no journal, , 

Induction hardening is an important heat-treatment technique that can be used to harden only selected portions of an object, providing excellent mechanical properties such as high wear resistance and fatigue strength. We have applied the time-of-flight neutron transmission imaging technique to investigate the residual strain and the microstructure distribution in a typical induction-hardened gear. The experiment was performed at RADEN, BL22, at the J-PARC/MLF. The measured Bragg-edge transmission (BET) spectra of the ferrite (110) edges were fitted using the RITS code. The crystal lattice plane spacing in the tooth is larger than that in the gear body due to the harder fine-grained martensitic structure. A comparison of 2D maps of the residual strain and microstructure obtained by BET to the hardening case depth (Vickers hardness distribution) of the gear will be presented.

口頭

ダイナミクス解析装置DNAの実用化

柴田 薫

no journal, , 

平成28年度技術賞受賞記念講演「ダイナミクス解析装置DNAの実用化」と題して、日本原子力研究開発機構J-PARCセンターが共用装置として、物質・生命科学実験施設MLFの結合型モデレーター中性子源を臨むBL02ビームラインに設置した、micro eVオーダーの高エネルギー分解能で広帯域(-400 $$<$$ E/micro eV $$<$$ +600)に亘る非弾性・準弾性散乱測定を高S/N比($$>$$ 100000)で実現したSi結晶アナライザー背面反射TOF型高エネルギー分解能分光器DNAの開発研究及び、現在の仕様・性能について測定・研究の応用例を交えて紹介する。

口頭

TOF単結晶中性子回折計SENJUの最新状況

大原 高志; 鬼柳 亮嗣; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 茂吉 武人*; 森山 健太郎*

no journal, , 

J-PARC MLFのBL18に設置されたTOF-Laue型の単結晶中性子回折計SENJUは、主に低温や磁場といった極端環境下において1mm$$^{3}$$未満という小型単結晶の高効率な回折測定を目的とした装置である。SENJUでは2012年の供用開始以降、多くの一般課題を実施するとともに、より多様な試料環境下でより効率的な回折測定を実現するための試料環境の高度化を進めてきた。特に近年新たに利用可能となった試料環境機器としては、1500K以上での回折測定を可能とするニオブ高温炉や500Kまででの測定が可能な簡易型ヒーター、低温条件下で試料へ白色光を照射できるライトガイド付きパルス管冷凍機があり、加えて各種高圧試料セルについてもコミッショニングを進めている。更には、これら試料環境機器によって散乱される中性子によるバックグラウンドを低減するための振動コリメータについて、開発を進めている。本発表ではこれらの試料環境デバイスについての最新状況を示すとともに、実際に得られる構造解析例として、SENJUを用いた研究例についても紹介する。

口頭

RADENにおけるパルス中性子位相イメージング開発

關 義親; 篠原 武尚; 上野 若菜; Seeghilaridjani, M.*; 加藤 秀実*; 佐本 哲雄*; 矢代 航*; 百生 敦*

no journal, , 

3枚の回折格子からなるTalbot-Lau干渉計を用いたイメージング法では、サンプルによって引き起こされる波動の微小な変化をモアレ縞から読み解く。特にモアレ縞の位相変化からは、サンプルを弱位相物体とみなしたときの微分位相情報が得られ、従来の吸収コントラスト像では識別が困難であった構造も明瞭に可視化することができる。われわれはJ-PARC物質・生命科学実験施設BL22に設置されたエネルギー分析型イメージング装置RADENにおいてTalbot-Lau干渉計を利用した中性子イメージング法の高度化を進めている。パルスビームで波長分解測定を行うと、サンプルでの色収差に起因する位相誤差を回避しつつ積分強度が利用できるので、連続ビームの場合と比較して位相決定精度の向上が図れる。さらに、位相シフトの波長依存性に着目した解析を行うと、大きな位相変化に対しても2$$pi$$の不定性なく一意にシフト量を決定できるため、測定レンジが拡大される。また、偏極ビームを用いると、磁場有感型のTalbot-Lau干渉イメージングも可能になる。これまでに視野2 cm角の干渉計を開発し、金属ロッド等をテストサンプルとして波長分解型および偏極型位相イメージングの実証実験を行った。

口頭

Gd基金属ガラスを用いた中性子位相イメージング用吸収格子の製作

上野 若菜; 篠原 武尚; 關 義親; 甲斐 哲也; Parker, J. D.*; Sadeghilaridjani, M.*; 加藤 秀実*; 矢代 航*; 百生 敦*

no journal, , 

3枚の回折および吸収格子から構成されるTalbot-Lau干渉計を用いた中性子位相イメージングでは、物質透過後の中性子の位相変化を利用し、従来の吸収コントラストと比較して高感度なイメージングが可能となるが、その撮像サイズや画質は、吸収格子の面積、および格子の製作精度により制限される。本研究では、中性子吸収断面積が極めて大きいGdを主成分とする金属ガラスのインプリント技術と、その型になるSiウエハの微細加工とを組み合わせて、干渉計に使用する吸収格子を製作した。インプリント技術では、型の形状がそのままガラスに転写されるため、その製作精度が重要である。また、上質な画像を得るための格子の周期と高さはミクロンオーダーでかつ高アスペクト比である。そこで型は、フォトリソグラフィおよびシリコン深堀エッチング(Deep-RIE)により製作した。今回、中性子吸収格子として、2cm角の周期9$$mu$$m、高さ30$$mu$$mのGd基金属ガラス格子を製作したので報告する。

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